こんにちは、総合リフォームの松美装です。私たちの暮らしを支える最も重要な住宅設備の一つがトイレです。毎日必ず使用する場所だからこそ、わずかな不具合であっても生活の質に大きな影響を及ぼします。一般的にトイレの寿命は十五年から二十年程度と言われていますが、その期間中には洗浄機能の故障や、陶器の隙間からの水漏れ、あるいはシャワートイレの電気系統の不具合など、様々なトラブルが発生する可能性があります。特に、築年数が経過した住宅においては、当時の住宅メーカーが独自に開発した特注仕様の設備が導入されていることがあり、これがリフォームの際に思わぬ技術的課題となることがあります。
今回は、町田市のお客様より水漏れがあるとの事で交換のご依頼を頂いた事例をご紹介いたします。一見するとごく一般的なおトイレに見えましたが、詳しく調査を進めると、熟練の施工スタッフでも驚くような極めて珍しい構造であることが判明いたしました。最新のトイレは節水性能や清掃性に優れていますが、今回のような特殊な先代モデルから交換するためには、単に便器を置き換えるだけでは済まない高度な配管工事が必要となります。床を開口して配管を動かせるようにする大掛かりな工程から、クッションフロアの張り替え、そして最新便器の設置に至るまで、その難工事の全貌をたっぷりのボリュームで徹底的に深く掘り下げて解説してまいります。
施工前 住宅メーカー特注品CS87BUの特殊構造と水漏れ
まずは、今回交換することとなった既存のトイレの状態を確認していきましょう。お客様は以前から床へのわずかな漏水を感じておられ、早急な刷新をご希望されていました。

一見普通のおトイレですが、実はこの背後にこのモデル特有の非常に珍しい構造が隠されています。
皆様は、トイレに必ず備わっている止水栓というものをご存知でしょうか。止水栓とは、給水管から便器へ送る水を遮断するためのバルブのことで、普段は使う事はありませんが万が一トイレの水が止まらなくなった場合、ここを締めて水を止めることが出来る非常に重要な部品です。通常は、以下の写真のように床や壁から配管が立ち上がり、そこに金属製のバルブが独立して取り付けられています。

一般的な壁出しタイプの止水栓です。メンテナンスが容易な位置に配置されています。

こちらは床出しタイプの一般的な止水栓です。給水管が露出しているのが通常です。
しかし、今回のおトイレには、壁にも床にもこの止水栓が見当たりません。一体何処に付いているかと言いますと、なんと便器本体に付いているんです。写真をご覧ください。便器の陶器側面にバルブが内蔵されており、給水管が便器の真下から直接本体へと接続されているのです。このモデルはCS87BUという型番で、特定の住宅メーカーさんの特注品として開発されたものです。当社の職人も初めて見たと話ていました。この特殊な構造が、最新の標準モデルへの交換を難しくさせる最大の要因となりました。

便器本体の側面に止水栓が組み込まれた特殊仕様です。給水位置が標準とは全く異なります。
配管移設工事 床開口による給水位置の変更技術
調べてみた所、そのままでは新しい便器が取り付けられないため、給水位置を標準的な場所へと移動させる配管の引き回しが必要となりました。既存の給水管は便器の下で隠れる位置にあり、新しい便器を設置すると干渉してしまうからです。

新しい止水栓を床に設置するため、床を開口し配管を動かせるようにします。左側に見えるパイプが既存の給水配管です。
職人はまず、既存の便器を慎重に撤去した後、床下の構造を確認するためにクッションフロアを剥がし、合板の床板を一部開口いたしました。床下を走る給水管を見つけ出し、新しい止水栓を取り付けるための最適な位置へと分岐、延長させていきます。この際、配管に無理な負荷がかからないよう、適切な継手を使用して確実に接続を行います。配管の引き回しが完了した後は、開口した床を新しい補強板で塞ぎ、再び強固な下地を作り上げます。この見えない部分の造作こそが、最新の便器をガタつきなく固定するために欠かせない工程です。
なぜ住宅メーカーの特注品はリフォームが大変なのか
多くの住宅メーカーでは、建築時の意匠性を高めるため、あるいは施工の手間を省くために独自の規格を採用することがあります。今回のCS87BUのように止水栓を本体に隠す設計は、見た目はスッキリいたしますが、汎用性に乏しいという側面があります。二十年後のリフォーム市場では最新の標準品が主流となっているため、特注品からの交換には必ずと言っていいほど今回のような配管工事や床工事が伴います。私たちは、どのようなメーカーの特殊仕様であっても、現場で最適な解決策を導き出し、安全に最新機器へと移行させる技術を持ち合わせております。
内装仕上げ クッションフロアの張り替えと下地補正
配管の移設と床の補強が完了した後は、清潔感あふれる新しいクッションフロアを施工して、内装をリフレッシュしていきます。


配管の引き回し完了後、新しいクッションフロアを敷きます。今回のように床を開口した場合、部分的な補修ではなく全面を新しく張り替えることで、継ぎ目のない美しい仕上がりとなります。トイレという空間は水分やアンモニアによる劣化が避けられないため、便器を新しくするタイミングで床材も一新することは、衛生面でも非常にお勧めです。新しい床材を張り上げることで、新しく立ち上げた給水管と止水栓が、あたかも最初からそこにあったかのように自然に収まります。
施工完了 最新の標準モデルへの刷新と動作確認
すべての土台が整い、いよいよ最新の便器を設置いたしました。特殊な特注品から、使い勝手の良い標準モデルへの完全復旧です。

新しい便器を設置し施工完了です。白く輝く最新の陶器が、空間の清潔感を劇的に引き立てます。
止水栓も無事床に取り付け、リモコンも既存の物と同じ位置に取り付け全ての工事が完了いたしました。以前のような特殊な構造ではなくなったため、将来のメンテナンスも容易になり、入居者様も安心してご使用いただけるようになりました。最新の便器は以前のモデルに比べて劇的に節水性能が向上しており、日々の水道代の削減にも大きく貢献いたします。また、陶器の表面には汚れがつきにくい特殊な加工が施されているため、お掃除の手間も大幅に軽減されます。


特殊な状況下での施工時間とお客様へのメッセージ
通常のトイレ交換であれば、クッションフロアの張替込みでも半日ほどの作業です。ただ、今回のように配管の引き回しがあると、床の解体や復旧の工程が必要となるため、約一日の作業となります。私たちは、どのような不測の事態においても、お客様の生活への影響を最小限に抑えるよう、迅速かつ正確な作業を心がけております。トイレは不具合があると最も生活に支障をきたす住宅設備です。もし、お使いのトイレが少しでもいつもと違うと感じたり、住宅メーカー独自の特殊な型番でリフォームを断られたりした経験がございましたら、ぜひ私たちにご相談ください。
私たち松美装では、現地への無料訪問調査にて、どのような珍しい型番であっても構造を正確に把握し、最適な施工プランをご提案させていただきます。長年の経験によって培われた技術力を活かし、お客様のお困りごとを根本から解決いたします。どのような些細なことでも構いませんので、トイレのリフォームやメンテナンスについて、どうぞお気軽にお問い合わせください。皆様からのご連絡を、スタッフ一同心よりお待ちしております。
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