こんにちは、総合リフォームの松美装です。お住まいの中で、壁と同様に不意の事故で破損しやすい場所が室内扉です。最近の住宅で多く採用されている室内扉の多くは、軽量化とコストを両立させるためにフラッシュ構造と呼ばれる造りになっています。これは、木の枠組みの両面に薄い合板を貼り合わせた中空の構造で、内部にはハニカム材などの補強材が入っているものの、一点に強い衝撃が加わると意外にも簡単に穴が開いてしまいます。家具の移動中に角をぶつけてしまったり、お子様が遊んでいる最中に物を投げ込んでしまったりと、扉にぽっかりと穴が開いてしまうトラブルは非常に多く寄せられます。
扉に穴が開いてしまった場合、メーカーに依頼して扉そのものを新しく交換することを真っ先に考えがちですが、建具の交換には多大な費用がかかるだけでなく、廃番によって全く同じデザインの扉が手に入らないという問題も生じます。そこで私たちがご提案しているのが、特殊な補修材と粘着剤付き化粧シートを用いたリペア工事です。今回は、町田市のお客様よりご依頼いただいた、かなり大きめの穴とひび割れが生じていた室内扉を、熟練の技術によってどこに傷があったのか全くわからない状態まで復元させた施工事例を、たっぷりのボリュームでご紹介いたします。下地を強固にするリペアプレートの活用から、シート張りの繊細な工程まで、その全貌を徹底的に深く掘り下げて解説してまいります。
施工前 表面が粉砕された大きな扉穴とひび割れの状況
まずは今回、補修のご依頼をいただいた施工前の建具の状態を詳しく確認していきましょう。表面の合板が激しく損傷し、広範囲にわたってひび割れが広がっていました。

扉の中央付近に大きな穴が開いています。ひび割れ範囲含めると結構大きめな損傷であることがわかります。

光を当てると、表面のシートがめくれ、内部の木材が剥き出しになっている痛々しい状態が見て取れます。
写真をご覧いただくとお分かりの通り、かなり深いダメージを負っています。室内扉は表面に薄い木目調のシートが貼られていることが多く、一度穴が開くとその周囲からシートの剥がれが連鎖的に広がってしまいます。このような大きな穴を埋める際、単にパテを詰め込むだけでは、扉の開閉時の振動によってパテが脱落したり、数年後に補修跡が凹んでしまったりするリスクがあります。そのため、まずは扉を枠から丁寧に取り外して、作業台の上で精密な補修作業を進めていくこととなりました。水平な状態で一工程ずつ確実に行うことが、高品質な仕上がりへの近道です。

扉を一度取り外し、平らな場所で補修作業を致します。これにより隅々まで正確な処理が可能になります。
リペアプレートによる穴の封鎖と高度なパテ処理技術
大きな穴を確実に塞ぐために、今回はリペアプレートという特殊な部材を採用いたしました。これは穴補修における最強の助っ人とも言える存在です。

大きな穴が有りますのでリペアプレートで塞ぎます。アルミの芯材が強力な土台となります。
職人は、まず破損箇所のめくれた破片を整理し、穴を覆い隠すようにリペアプレートを貼り付けます。リペアプレートは、薄いアルミ板にグラスファイバー製のメッシュテープが一体化したもので、非常に薄いながらも高い剛性を持っています。これを貼るだけで、中空だった扉の表面に強固な面が復活いたします。次に、プレートの段差を均等にして仕上がりがフラットになる様、実際に貼ったエリアよりも広範囲に数回に分けて薄くパテを塗っていきます。一気に厚く塗るのではなく、乾燥を待ちながら段階的に塗り重ねることで、ひび割れや痩せを防止いたします。

パテを広く薄く塗り広げた状態です。少しくらいのひび割れくらいでしたらリペアプレートを使用しなくてもこのパテ処理で対応ができます。
パテがよく乾いた段階で、サンドペーパーを使って表面を平滑に均します。この研磨作業は仕上がりに大きな影響が出ますので、非常に重要な作業となります。指先の感覚だけでコンマ数ミリの凹凸を感知し、既存の扉面と完全に一体化するまで磨き上げます。この下地が完璧なフラットにならなければ、最後に貼るシートにプレートの形が浮き出てしまうため、一切の妥協は許されません。その後、清掃を徹底し、次の接着工程へと進みます。
専用プライマーによる密着力の向上とシート張り作業の極意
下地が整ったら、いよいよ仕上げのシート張りに移りますが、その前に行う接着処理が長期間の耐久性を左右いたします。

下地処理としてシート接着面全体に専用プライマーを塗布します。これが接着剤の役目を果たします。
シート自体にも糊が塗ってありますが、さらに剥がれにくくするための重要な作業として、専用プライマーを均一に塗布していきます。特に扉の角や端の部分は、長年の使用で剥がれが生じやすい箇所であるため、塗り残しがないよう細心の注意を払います。プライマーが適切な粘着力を発揮するまで待機し、いよいよシート張り作業です。ここで失敗したら今までの作業が台無しになってしまうため、現場に緊張感が走ります。

気泡が残らない様、専用ヘラで丁寧に中央から外側へ空気を抜きながら張っていきます。

角がダブつかない様、コーナーはしっかりとシートを引っ張りながら作業し、精密にカットします。
シートは大判のものを使い、扉一面を継ぎ目なく覆っていきます。気泡を一つも残さないよう、特殊なヘラを巧みに操りながら、滑らかに圧着させていきます。角の処理については、ヒートガンでシートをわずかに温めて柔軟性を持たせ、扉の形状に沿って美しく巻き込んでいきます。このコーナー処理こそが、職人の腕の差がはっきりと現れるポイントです。最後に余分なシートを精密にカットし、扉ノブ等の金物を戻して全ての作業は完了となります。

取り外していたドアノブを丁寧に戻します。金具の周りも隙間なくシートが処理されています。
施工後 新品と見紛うほどの輝きを取り戻した室内扉
すべての工程を終え、まるで工場から出荷されたばかりの新品のような姿を取り戻しました。劇的な変化をご覧ください。


ついに完成いたしました。あんなに大きく開いていた穴は完全に消え去り、指で触れてもどこを補修したのか全く判別できないほどフラットで綺麗に仕上がりました。今回使用したリペアプレートは、穴の大きさに合わせて数種類のサイズがあり、アルミ製で薄く丈夫です。限度はありますが、壁穴に貼るだけで補修が出来る為、穴補修の時間と費用負担を抑える優れモノです。建具の交換にかかる高額なコストを大幅に節約しつつ、これほどまでの美しさを取り戻せるのは、リペア技術ならではの大きなメリットです。

補修に使用するリペアプレートです。この薄い一枚が、建具の寿命を劇的に延ばしてくれます。
扉穴補修を成功させるためのアドバイス
室内扉の補修において最も重要なのは、放置しないことです。小さな穴であっても、扉の内部は湿気を吸い込みやすく、時間が経過すると中の補強材が腐食して強度が著しく低下してしまいます。また、表面のシートが一度浮き始めると、剥がれがどんどん広がってしまい、補修の手間が大幅に増えてしまいます。リペアプレートは壁穴はもちろん、この度の様な建具等へも応用使用できます。建具全体の雰囲気を変えたい場合にも、このシート張りの技術は非常に有効ですので、補修と同時にイメージチェンジを図ることもお勧めです。
室内扉に穴を開けてしまったことで、毎日その場所を見るたびに落ち込んでいた方もいらっしゃるかもしれません。しかし、適切なリペア技術を用いれば、扉は再びお部屋の顔として美しく蘇ります。私たち松美装では、現地への無料訪問調査にて破損状況を正確に診断し、お客様のご予算とご要望に合わせた最適な修理プランをご提案させていただきます。どのような些細なことでも構いませんので、放っておいた穴が気になり始めましたら、どうぞお気軽にご相談ください。皆様からのご連絡を、スタッフ一同心よりお待ちしております。
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