こんにちは。間取り変更を伴う大規模なフルリノベーションから、ライフスタイルに合わせた空間デザインまで、お住まいをトータルでお手伝いする「総合リフォームの松美装」です。
近年、液晶や有機エレクトロルミネッセンスなどの薄型テレビの製造技術が飛躍的に進歩し、以前に比べて非常にリーズナブルな価格で大画面のテレビが手に入る時代となりました。そのため、ご家庭のリビングでも60インチや70インチを超えるような、映画館さながらの大型テレビを購入されて、迫力のある映像を楽しまれる方が急増しています。
しかし、テレビが大型化し薄型になればなるほど、それに比例して一つの大きな問題が浮上してきます。それは、地震が発生した際のテレビの転倒という非常に深刻なリスクです。薄くて巨大な画面を持つ最新のテレビを、市販のテレビボードの上に簡易的に付属のスタンドだけで置いている状態は、実は非常にバランスが悪く不安定です。地震大国である日本において、震度5以上の強い揺れが発生した場合、テレビが前方に倒れてくる危険性は極めて高く、取り返しのつかない重大な事故に直結する恐れがあります。
今回は、町田市周辺にお住まいのお客様からご相談いただいた、「地震への不安を解消し、大型テレビを安全かつ美しく壁掛け設置したリフォーム事例」をご紹介いたします。壁掛けに必須となる下地補強工事の仕組みから、快適な視聴環境を実現するフルモーション金具の魅力まで、たっぷりのボリュームで徹底解説いたします。
施工前(BEFORE):テレビ台への設置と転倒の不安
お客様からは、「新しく大型テレビを購入するのを機に、部屋を広く使い、何より地震の際の転倒リスクをなくしたい」という切実なお悩みをいただきました。
まずは、現地調査にお伺いした際の施工前の様子をご覧ください。

お部屋の角に木製のテレビボードを置き、その上にテレビを設置してご視聴されていました。
これまではお部屋の角に設置されていましたが、新しいテレビはほぼ同じ位置の側面の壁面に壁掛けをご希望でした。壁掛けにすることで、テレビの高さをソファに座った時の目線にぴったりと合わせることが可能となり、より快適な視聴環境を作り出すことができます。しかし、ここでプロの施工業者として最初に直面するのが、「壁の強度不足」という重大な問題なのです。
なぜ壁にそのままテレビを掛けられないのか?
お客様から壁掛けテレビのご相談をいただいた際に、最も多く寄せられる疑問が「買ってきた金具をそのまま壁にネジで留めるだけでは駄目なのか」というご質問です。これには、日本の住宅建築における壁の構造が深く関わっています。
石膏ボードの弱点と下地補強の絶対的な必要性
現在の日本の住宅の壁は、表面の美しい壁紙のすぐ裏側に「石膏ボード」と呼ばれる板が張られています。この石膏ボードは、火災時の延焼を防ぐ優れた耐火性を持つ素晴らしい建築材料ですが、ネジや釘を保持する力は全くと言っていいほどありません。
石膏ボードに直接ネジをねじ込んでも、中の石膏が崩れて白い粉がこぼれ落ちるだけで、手で引っ張れば簡単に抜けてしまいます。このような強度のない壁に、数十キログラムにも及ぶ大型テレビを固定してしまうと、てこの原理によって壁を手前に引っ張る凄まじい力が加わり、壁紙と石膏ボードが根こそぎちぎれ飛び、テレビが壁ごと床に落下して大破するという大惨事を引き起こしてしまいます。
石膏ボードのさらに裏側には、間柱と呼ばれる等間隔で立てられた木材の柱が隠れています。しかし、間柱は通常45センチメートル程度の間隔でしか存在しないため、お客様がテレビを設置したいと希望する位置に、都合よく柱が存在するとは限りません。そこで、壁のどこにでも自由に、そして強固にテレビを設置できるようにするために、壁そのものの強度を根本から作り変える「壁面の下地補強工事」が絶対に必要となるのです。
施工の裏側:壁を部分撤去して強固な合板下地を造作
壁掛け金具を設置したい希望の位置に十分な強度の柱が存在しなかったため、壁そのものを強化する下地補強工事を実施することにいたしました。

壁掛け金具を取り付ける周辺の壁紙を剥がし、強度のない既存の石膏ボードを四角く切り取って部分的に撤去いたします。

壁の内部に隠れていた間柱を利用して、厚みのある頑丈な構造用合板をぴったりとはめ込みます。
裏側の間柱に対して専用の長いビスを無数に打ち込み、壁全体と強力に一体化させます。合板は木ネジをしっかりと保持する極めて高い強度を持っています。この分厚い合板を壁の中に埋め込んで面としての補強を作り上げることで、合板が張られている範囲内であれば、どの位置に金具のネジを打ち込んでも、大型テレビの凄まじい重量を壁全体で分散して余裕で支えきることができる、絶対に落下しない強固で安全な壁の土台が完成するのです。
美観を復元するクロス張り替えと金具の設置
合板による頑丈な下地が完成しましたが、このままでは壁に合板の木目がむき出しになった状態です。壁の一部を切り取って補強工事を行った場合の壁紙の修復方法には、お客様のご予算に合わせて三つの選択肢をご用意しております。
一つ目は切り取った部分だけに同じクロスを張る「部分補修」、二つ目はテレビで隠れるため「クロスを張らない」という選択、そして三つ目が、今回お客様がお選びになった「壁一面のクロスをすべて新しく張り替える」という最も美しく完璧な仕上げ方法です。

パテ処理で段差をなくし、壁一面に新しいクロスを張り上げました。青いテープは合板下地の位置を示す目印です。

目印の範囲内(頑丈な合板下地がある安全な領域)を狙って、金具のベース部分を極太の専用ビスで強固に固定します。

テレビを金具に引っかけた後、高精度な水平器を使用して、ミリ単位で完璧な水平状態を導き出します。
テレビというものは横幅が非常に広いため、ほんの数ミリでも左右に傾いて設置されてしまうと、映像を見ているご家族が強い違和感や目の疲労を引き起こす原因となってしまいます。プロの職人によるこの精密な水平調整があって初めて、長時間の映画鑑賞でも疲れない快適な視聴環境が完成するのです。
施工後(AFTER):フルモーション金具で安全で快適な空間へ
すべての工程が完了し、新しく美しいリビング空間が誕生いたしました。完成した壁掛けテレビの様子をご覧ください。

太く頑丈な金属のアームが関節のように曲がり、画面を自由な角度に調整できるフルモーション型の金具を採用しました。
今回お客様の強いご希望により設置させていただいた取付金具は、ただ壁に固定するだけのものではありません。画面を壁から手前へと引き出したり、左右に大きく首を振ったり、さらに上下に角度をつけたりすることができる、フルモーション型と呼ばれる非常に高機能で可動域の広いタイプの金具です。この金具の採用により、お客様の毎日の暮らしがどのように快適になったのか、3つの重要なポイントを解説いたします。
1. 地震への絶対的な安心感と省スペース化
テレビボードの上に置いていた不安定な状態から、壁の内部に埋め込まれた強靭な合板下地に極太のビスで直接固定されたことで、どんなに強い地震が来てもテレビが前に倒れてくることはなくなりました。ご家族の安全が完全に確保されたことが最大のメリットです。また、テレビボードを撤去できたことで床の面積が大幅に広がり、リビング全体がすっきりと広く感じられるようになりました。
2. どこからでも見やすいフルモーション機能
ソファに座って見る時と、ダイニングテーブルで食事をしながら見る時など、ご家族のいる場所に合わせて画面の角度を自由自在に向けることができます。また、昼間に窓から差し込む太陽の光や、夜間の照明がテレビの画面に反射して見えにくくなった瞬間に、画面を少しだけ傾けることで、不快な反射を即座に回避できるという素晴らしい利便性を持っています。
3. 美しい配線処理とインテリアの向上
テレビを壁に掛けても、黒いケーブルが何本も垂れ下がっていては景観が台無しになってしまいます。今回は配線を壁の裏側に通す隠蔽配線や、壁紙の色に合わせたモール(配線カバー)を適切に使い分けることで、ケーブルをすっきりと目立たなくまとめました。また、フルモーション金具であればテレビの裏側に簡単に広いスペースを作ることができるため、お掃除モップを入れてホコリを拭き取ったり、後から新しいゲーム機を購入した際にも配線を簡単に繋ぎ直したりすることが可能です。
壁掛けテレビをご検討中なら、プロの技術にお任せください
お部屋の壁の構造やコンセントの位置、配線の引回し方法、そしてお持ちのテレビの大きさや重量によって、必要な補強の規模や施工費は現場ごとに大きく異なります。また、テレビを固定するための取付金具も、壁にぴったりと張り付く固定式から、今回のようなフルモーション型まで、多種多様な製品が販売されています。
私たち松美装では、お客様のライフスタイルやご予算に最も適した、安全で確実な壁面補強工事と金具選びから、配線の美しい処理方法に至るまで、トータルで最適なプランをご提案させていただきます。
「新築ではないけれど、今の壁にテレビを掛けられるだろうか」
「子供が生まれたので、安全のためにテレビを壁掛けにしたい」
「金具の種類が多くてどれを選べばいいかわからない」
このようなお悩みがございましたら、どうぞどのような些細なことでもお気軽に松美装までご相談ください。現地への無料訪問調査にて、壁の強度を正確に診断し、詳細なお見積りを作成させていただきます。皆様からのご連絡を、スタッフ一同心よりお待ちしております。
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