こんにちは。総合リフォームの松美装です。お住まいの間取りやデザインによっては、エアコンを設置したい部屋が必ずしもバルコニーや庭などの屋外に面しているとは限りません。窓のない中部屋や、外壁から大きく離れた洋室などにエアコンを設置する場合、建築段階で壁の内部や天井裏に配管を仕込んでおく先行配管、あるいは外から配管が見えないように隠す隠蔽配管という手法が用いられます。先日は高所作業のエアコン交換をご紹介いたしましたが、今回はバルコニーや庭、窓等に隣接していないお部屋のエアコン交換をご紹介いたします。町田市のお客様よりご依頼いただいたこの工事は、一般的な壁掛けエアコンの設置とは異なり、内装工事と設備工事が高度に融合した非常に難易度の高い案件となりました。
今回、2台のエアコン交換をいたしますが、1台はバルコニー、窓から離れている洋室に先行配管、隠蔽配管にて設置されていました。ここで先行配管と隠蔽配管について改めて解説いたします。先行配管とは、新築やリフォーム時に壁や床、または天井が出来上がる前、あらかじめ内部に配管を通しておく方法を指します。また、隠蔽配管とは、配管を壁の中や天井裏の内部を通し、外から配管が見えないようにする施工方法のことです。お部屋に窓がない、あるいはデザインや雰囲気を大切にしたい場合等に、これらの手法でエアコンの配管を繋ぎます。しかし、この隠蔽配管は更新時期を迎えると、既存の配管をそのまま流用できるか、あるいは新しく引き直すかという大きな問題に直面することになります。熟練のスタッフが現場の構造を読み解き、最善の解決策を導き出した施工の全貌を詳しく見ていきましょう。
マルチエアコンからセパレート型への切り替えと隠蔽配管の課題
ご依頼いただきましたお部屋の既存エアコンは、1台の室外機で2台以上の室内機を運転できるマルチエアコンでした。マルチエアコンは室外機が1台で済むため、バルコニーや狭いスペースでも場所を取らずにすっきりと収まるメリットがあります。しかし一方で、室外機1台で複数台の室内機を運転しているため、同時に複数台の室内機を運転すると、設置場所により能力ガタ落ちのデメリットもある様です。さらに最大の懸念は、室外機が故障した際に接続されているすべての室内機が使用不能になるという点にあります。そのため、今回のリニューアルでは、将来のメンテナンス性と個別の運転効率を重視し、新規エアコンは室外機別々の一般的なセパレート型エアコンを設置することにいたしました。

洋室エアコン設置場所。このお部屋は窓がなく、配管は壁や床を通りバルコニーの室外機に繋がっています。既存の配管は壁の奥深くに眠っています。

既存のマルチエアコン用室外機です。1台で複数の室内機を制御していましたが、今回はこれを撤去し、個別の室外機へ置き換えます。
隠蔽配管の更新において、既存の銅管をそのまま再利用することは非常にリスクを伴います。古いエアコンに使用されていたオイルが新しい冷媒ガスと化学反応を起こし、コンプレッサーの故障を招く恐れがあるためです。そのため、今回は既存の配管ルートを廃止し、確実な性能を発揮させるために新たな配管ルートを構築することにいたしました。新規エアコンは室外機別々の一般的なエアコンを設置いたしますが、そのためには室内から屋外まで、新しい管を通すための通り道を確保しなければなりません。この工程こそが、隠蔽配管更新リフォームの真骨頂となります。

新しく設置するエアコンの室内機です。最新の省エネモデルを導入することで、快適性と経済性を両立させます。
ルート確保のための壁面および床面の開口作業
新しい配管ルートを通すためには、目に見えない壁の裏側や床下を正確に把握する必要があります。洋室設置場所の裏。既存の配管を撤去して新たな配管を通していく為、壁や床数ヶ所に穴を開けました。これは単に穴を開けるだけでなく、建物の構造体である柱や筋交いを傷つけないよう、熟練のスタッフが慎重に位置を割り出してから行います。開口された穴からは、これから冷媒管やドレン管、連絡電線が通るためのスペースが確保されます。

壁面の開口部の様子です。断熱材や骨組みを避けながら、新しい配管が通るための最短かつ最適なルートを作ります。

床面の開口です。ここからリビングの床下を経由し、屋外のバルコニーへと配管を導きます。
LDKの床についても、配管の曲がりや接続の強度を確保するために一部を開口いたしました。隠蔽配管の施工において最も重要なのは、ドレン管の勾配です。冷房使用時に発生する結露水をスムーズに屋外へ排出するためには、一定の傾斜が必要です。壁や床を一部開けることで、この勾配を物理的に確認し、水漏れのリスクを完全に排除した状態で固定を進めることが可能になります。一分一厘の狂いもない丁寧な手仕事が、目に見えない部分にこそ施されています。

リビングダイニングの床下の様子です。複数の配管が整然と配置され、将来的なトラブルを防ぐための確実な固定が行われます。
配管の敷設とLDKエアコンの設置工程
ルートが確保できたら、いよいよ新しい冷媒管とドレン管を通していきます。LDKエアコン設置場所、既存の配管ルート。ここからバルコニーへ2機分の配管を出し、室外機へ繋いでいきます。洋室用の配管とLDK用の配管、合計2セットの管を1つの出口へと集約させる作業は、スペースが限られているため非常に緻密な取り回しが求められます。床を通した洋室の配管を壁伝いにバルコニーへ出します。このとき、配管同士が干渉しないよう、また結露を防止するための断熱材が損なわれないよう、細心の注意を払いながら作業を継続します。

リビングの室内機設置予定場所です。ここを中継地点として、複雑な配管経路を整理し、屋外へと繋ぎます。

壁を伝って屋外へ出る配管の束です。防水処理を完璧に施し、外気が室内に侵入しないよう厳重に遮断いたします。
配管の敷設が終われば、室内機の取り付けに移ります。LDKにエアコンを設置。新しいエアコンは、既存の取付位置とのバランスを考慮しつつ、効率よく空気を循環させられる最適な高さに固定いたしました。先行配管ではない露出配管の部分も、将来的な内装の美観を損なわないよう、垂直水平を厳格に守って設置を完了させました。その後、室内側の機器と配管を接続し、真空引きなどの専門的な気密チェックを行って、機器側の工事は一区切りとなります。

リビングに設置された新しいエアコンです。配管は壁の内部に美しく収まり、生活空間の雰囲気を損なうことはありません。
内装復旧。壁のボード補修からクロス仕上げまでの徹底作業
配管というライフラインが整った後は、それを通すために開けた穴を塞ぎ、元通りの美しさを取り戻す復旧作業に入ります。新規エアコン設置後、穴が開いたところを補修していきます。グレーの塩ビ管は洋室のドレイン管です。この排水管もしっかりと固定されていることを最終確認し、周囲を石膏ボードで塞いでいきます。単に板を当てるだけでなく、既存の壁面と段差ができないよう、一分一厘の厚みを調整しながら固定いたします。

ボードによる補修の様子です。配管の周囲を隙間なく埋め、壁としての強度を復活させます。

床面の補修です。人が歩く場所であるため、たわみや異音が出ないよう、下地から強固に再構築いたします。
ボードを固定した後は、継ぎ目やネジ穴を平滑にするためのパテ処理を施します。クロスを張り、壁面は完了です。複数の工程を経てパテを塗り重ね、サンディングを行うことで、どこに穴があったのか全くわからないほどフラットな面を作り出します。その後、周囲の壁紙と違和感なく馴染む新しいクロスを丁寧に張り込みました。熟練のスタッフによるこの内装復旧技術こそが、設備工事単体では成し得ない、リフォーム会社としての総合力を示しています。




床の最終仕上げ。CF張りと室外機2台の設置完了
室外機は2台になりましたが、バルコニーが広いので余裕はあります。マルチエアコンを廃止し、個別の室外機を設置することで、将来的にどちらか一方が故障しても、もう一方のお部屋の空調は維持されるという安心感が生まれました。配管の接続部は、紫外線や風雨から保護するために、耐候性に優れた部材でしっかりとカバーを施しました。バルコニー全体の景観も損なわないよう、室外機の配置にも工夫を凝らしています。


さあ仕上げの床、補修跡を均してクッションフロアやソフト巾木を貼ります。ゴミが有ると仕上げに影響が出ますので、丁寧に掃除をしてからになります。開口した床の下地を平滑に整えた後、既存の床材と調和する新しいクッションフロアを隙間なく張り込みました。最後に壁と床の境界線にソフト巾木を設置して、すべての工程が終了いたしました。室内機の設置から内装の復旧まで、一貫して丁寧な作業を積み重ねることで、機能性と美観を両立させた理想的なエアコン更新が実現いたしました。

バルコニーの室外機設置状況です。2台の機器が機能的に並び、排水の処理も確実に行われています。

床材を貼る前の徹底した清掃の様子です。こうした細部へのこだわりが、後の剥がれや浮きを防ぎます。


施工完了。隠蔽配管からの脱却による新たな快適性
ついに完成した施工後の様子をご覧ください。LDK、洋室ともに、以前の隠蔽配管による制約を感じさせない、清々しい空間が蘇りました。壁や床を開口した跡は、どこを探しても見つからないほど完璧に復元されています。お客様からも、窓のない部屋でもこれからは安心してエアコンが使えるようになり、内装も新築時のように綺麗になったと、最大限のお褒めの言葉をいただくことができました。

施工後のLDKです。新しいエアコンが空間に馴染み、快適な温度環境を提供いたします。

リビングの別の角度からの様子です。床のクッションフロアも違和感なく仕上がっています。

施工後の洋室です。先行配管の悩みから解放され、最新のエアコンによる清潔な空気がお部屋を満たします。
隠蔽配管のエアコン交換をご検討の皆様へ
隠蔽配管でのエアコン設置は費用負担も大きく、加湿機能等の高機能エアコンは設置できない場合があります。機種や設置場所によっては、あえて露出配管への変更や、今回の事例のようなルートの新設が良い場合もあります。
- 既存配管の再利用には洗浄作業が必要です。管内部の古い油を完全に取り除かないと、故障の原因となります。
- 隠蔽配管は排水の不具合に気づきにくいというリスクがあります。定期的な点検が重要です。
- 今回の事例のように、壁や床を開口して配管を引き直す場合は、内装の復旧技術を併せ持つリフォーム会社への依頼が必須となります。
- 将来の買い替えを考慮し、可能な限りメンテナンスが容易な配管ルートを設計することが、住まいを長持ちさせる鍵となります。
エアコン交換をご検討されておりましたら配管方法等、お気軽にご相談ください。熟練のスタッフが、お客様のお住まいの構造に合わせた最適な解決策をご提案させていただきます。
町田市のエアコン・隠蔽配管リフォームは松美装にお任せください
隠蔽配管のエアコン交換は、一般的な電気店では断られてしまうことも多い難工事です。しかし、私たちは町田市を中心に、長年培ってきた内装リフォームの経験と、高度な設備工事の技術を融合させることで、どのような複雑なご要望にもお応えしてまいりました。一分一厘の妥協も許さない丁寧な手仕事により、お住まいの価値を守り、さらなる快適性をお届けすることをお約束いたします。
現地への無料訪問調査にて、壁の内部構造や配管ルートを技術的な視点から精密に診断させていただきます。算用数字を用いた透明性の高いお見積りをご提示し、納得いただいた上で施工を開始いたします。住まいに関することであれば、どのような些細なお悩みでも構いません。不便を解消し、再び心地よい暮らしをスタートさせるために、私たちは全力を尽くさせていただきます。皆様からのご連絡を、スタッフ一同心よりお待ちしております。
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